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クリンチェック解説③ 矯正の後戻りケース

クリンチェック解説③

25歳女性 矯正後戻りケース

 

インビザラインGOのクリンチェック解説です。

今回は以前に矯正治療を行っていた患者さんの後戻りケースについて解説します。

 

矯正治療後は必ず保定という歯を動かないように固定する必要があります。

特に矯正治療が終了した直後はすぐに歯が元の位置に戻ろうと動いていきます。

 

歯並びが悪くなる原因として

 

①先天性の原因(生まれつき)

 

②後天性の原因

 

の原因に分けられます。

 

歯列不正の先天性原因

 

・骨格

・歯の大きさ

・歯の数

 

などがあげられます。

 

これらは生まれつき決まっています。

 

 

先天性の原因による歯列不正を改善するため、

歯を抜いたり、歯を削るなどを行い、アーチレングスディスクレパンシーを改善し歯並びを改善していきます。

 

アーチレングスディスクレパンシーとは?

 

歯列弓(顎の大きさ)と歯の大きさの不調和のこと

歯列弓の方が大きい場合はいわゆるすきっ歯に、歯の大きさが大きい場合は叢生(ガタガタ)になる。

 

 

歯列不正の後天性原因

歯並びは顎の大きさを歯の大きさだけに影響を受けるわけではありません。

舌や唇、口の周囲の筋肉の影響を大きく受けます。

さらには姿勢や態癖も歯並びに影響します。

 

歯は筋肉の力のバランスがとれている所に並んでいきます。

舌は歯を前へ押し出そうとします。

一方で、唇は歯を内側に押し込めようとします。

 

舌と唇の力のバランスがとれているところに歯は安定します。

 

 

 

習癖も歯並びに影響を与えます。

指しゃぶりをしていると出っ歯になりやすいと聞いたことがあるかもしれません。

指をしゃぶる癖があると、上の前歯は前方へ押し出されていきます。

舌を突き出す癖があると歯は前に出ていきます。

舌唇を噛む癖があると、上の前歯は前へ押し出せれ、下の前歯は後ろへ押し込まれていきます。

 

 

態癖も歯並びに影響を与えます。

頬杖を突く癖があると、顎や歯列に力が加わり徐々に歯列が歪んでいきます。

 

このように歯並びに影響を与える因子は多く、これらを改善しなければ歯並びは悪くなります。

矯正治療が終わっても後天性の原因を改善しなければ歯並びは徐々に元に戻っていきます。

 

そのため、保定を行い後戻りを防ぎながら歯列不正の後天性原因を改善していく必要があります。

 

 

前置きが長くなりましたが、こちらは以前に矯正をされておられて後戻りをした患者様のケースです。

 

初診時の口腔内写真

 

 

 

下顎の前歯に捻転(ねじれ)が見られます。

 

 

 

 

矯正の後戻りケースの再矯正治療にはインビザラインGOは有効です。

 

以前に矯正治療をされているので、歯並びが悪くなる原因のアーチレングスディスクレパンシーがある程度解消されているためです。

 

しかしながら本ケースでは捻転の程度が大きいため、下顎の叢生治療の難易度は困難と考えれます。

 

ケースアセスメント

 

 

下顎の側切歯(前から2本目)の捻転が大きく、ケースアセスメントでは予想通り困難と判定されました。

 

それではクリンチェックで術後の矯正結果を見ていきます。

 

クリンチェック

 

 

ケースアセスメントでは下顎の叢生治療は困難と判定されましたが、

クリンチェックでは良好な矯正治療の結果が得られることがわかりました。

このように、ケースアセスメントでは困難と判定されても実際にはインビザラインGOで矯正治療が可能なケースは多いです。

しかしながら、下顎の捻転を治すには20ステージの矯正期間が必要となりました。

このように、捻転の矯正治療は叢生にくらべて治療期間が長くなる傾向があります。

 

 

これ以上後戻りをしていればインビザラインGOでの矯正治療は困難となり、ワイヤーでの矯正かインビザラインフルでの矯正治療が必要になるところでした。

そうなると治療期間が長くなるや矯正費用も高くなってしまいます。

 

矯正の後戻りケースではなるべく早めに再矯正を受けられることが望ましいですね。

 

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